コミュニケーションについて考えだすと間違いなく失敗するよ!
別の方法で風通しを解決出来るよ!
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 風通しの良い職場とは?
- 風通しの良い職場のメリットとデメリット
- よくある「風通しへの対策」が失敗する理由
- 風通しの良い職場にする方法
職場の風通しについても、めちゃくちゃ風通しの悪い職場を経験し、それを劇的に良くした経験があります。
職場の風通しについて考えている人のよくある悩みとして、「風通しの悪さの原因はコミュニケーションなのだろうか?」という点があると思います。
私自身、過去に風通しの悪い職場で非常に悩んだ時期がありました。
職場の風通しが悪い事について、どうやったら解決できるだろうか?と職場で会議を開いたこともあります。
結果的に職場会議を開いた効果は大してありませんでしたが、たくさん悩んで色々なことを試してきました。
それによって「職場の風通しを良くする方法」というのが存在する事が分かりました。
そこで、私が見つけた職場の風通しを良くする方法について解説していこうと思います。
目次
風通しの良い職場とは?
まずは「風通しの良い職場」とはいったい何なのかを考えていきたいと思います。
風通しの良い職場とは
意思疎通や情報交換がスムーズに行われているかどうかを指します。
例えば、改善する意見を提案してもだれも動かなかったり、そもそも意見が言い出せる雰囲気ではない職場を「風通しの悪い職場」と言います。
逆に、言いたいことが色々言えたり、様々な情報が活発に出入りする職場を「風通しの良い職場」と言います。
風通しの良い職場のメリット・デメリット
「風通しの良い職場」のメリット、デメリットをそれぞれ整理していきます。
風通しの良い職場のメリット
- 物事に多面的にアプローチ出来る
- 情報が頻繁に出入りするので、状況の変化にすぐに対応できる
- 閉塞感が消える
「風通しの良い職場」のデメリット
- 意見は増えても、内容が浅い
- 意見の浅い深いを確認する手間がかかる
- 浅い意見でも対応しなければならない
- 多数派の浅い意見に流されがちになる
メリットデメリットに共通するのは、「情報量が増える」ことです。
情報量が増えると良いものも悪いものも入ってくるようになります。
もしかすると気付いたかもしれませんが、「モチベーションが上がる」といったような、一般的に言われる項目が入っていません。
これには理由があって、「風通しの良い職場」自体にはモチベーションを上げる効果はありません。
仮にモチベーションが上がったとしても、人によっては風通しを良くすることで下がってしまう場合もあります。
ですので、メリットにもデメリットにも「モチベーション」は入れていません。
風通しの良い職場にするための対策が失敗する理由
一般的に風通しを良くする対策で、サンクスメッセージや1on1ミーティング、社内イベントなどが挙げられます。
これらは総じてコミュニケーションの改善を狙っているのですが効果はいま一つです。
それには理由があります。
「風通し」は非常にあいまいな言葉なので対策できない
まず、「風通し」というのが現実には非常にあいまいな言葉だからです。
「風通し」とは本来「意思疎通や情報交換がスムーズに行われているかどうか」を指します。
しかし、現実には人によっては不満の有無、雰囲気の良し悪しなども含めて使われます。
ですので、ある人は何も感じなくてもある人はおかしいと感じることも多々あります。
そして、人によっては自分にとって好ましくない部分を総じて「風通しが悪い」と言っている場合も多々あります。
つまり、人によって解釈が大きく違う非常にあいまいな言葉です。
「セクショナリズム」といった言葉も似たようなものですね。
「かわいい」、「楽しい」といったのと同じで人によって受け取り方が違うので対策は難しくなります。
誰もが楽しいと思えることを行うのは難しいですよね?
それと同じことです。
コミュニケーションをとる事を優先してしまう
「風通しの対策」と聞くとどうしてもコミュニケーションをイメージします。
情報伝達や意思疎通をするのがコミュニケーションなので、これは仕方がないし、間違っていないと思います。
伝わらない
しかし、コミュニケーションを意識すると、気が付けばコミュニケーションをとる事が目的になってしまうのです。
特に複数の人間がいる組織では、
「(仕事の成果を上げるために)コミュニケーションを強化しよう!」
と伝えても、
(仕事の成果を上げるために)の部分は実際には伝わりません。
「いやいや、そんな事皆理解するでしょう!?」
こんな風に思うかもしれませんが、組織ははっきりした目標以外は人それぞれ解釈が異なってしまい、思っている以上に伝わらないのです。
「風通し」と「コミュニケーション」を目的にした場合の悪い例
例えば、「風通しを良くするために、コミュニケーションを取りましょう!」と伝えると、次のような意見が出てしまいがちです。
仕事の情報交換はしっかり出来ていて、実際には特に問題はないはずです。
しかし、「風通し」の観点から見るとNGとされてしまいます。
仮に、問題なく仕事をしていると理解してもらったとしても、
その為の確認や説明などの手間がかかってしまいます。
こんな事があると、熱心に仕事している人ほどアホらしくなってしまいますね。
こんな意見出ないでしょう?と私も思っていました。
でも、思いのほか出るのです。実際に理解に苦しむ理由と言うのもたくさんありました。
では、コミュニケーションや風通しを無視するべきでしょうか?
答えはNOです。
コミュニケーションや風通しは大事です。
ただ、「それを目的にしてしまうのは良くない」のです。
「目的を達成する事」を考えて行動すれば、風通しの良い職場になる
結論から言うと、これです。
解説します。
目的を達成する事が組織の存在理由
仕事には目的があります。
その目的を達成する為に、私たちは日々仕事をしています。
だから、目的を達成する事(成果を上げる事)が最も重要なのです。
誤解を恐れず言ってしまうと、目的の達成につながらない事に手間をかける必要はないのです。
これは、組織の存在理由が「目的を達成する事」だからです。
「組織の目的を達成する事」を考えて行動する事で、組織はブレなくなります。
具体的にやる事は「目的意識」を持って日々行動する事
- 目的を妨げるものには対処する
- 目的を妨げないものには対処しない。
やる事はこれだけです。
これを職場の全員で共有すればOKです。
意見を出す方も受け取る方もこの意識を持てば、目的の達成に繋がらない意見による無駄はなくなります。
仮に、目的の達成に繋がらない意見が出ても、それをバッサリと切ることも出来ます。
この場合は意識の共有は簡単
普通、意識を全員で共有するというのは非常に難しいです。
しかし、それは組織の目的からズレていなければ簡単なのです。
なぜなら、「単純でグウの音も出ない正論」だからです。
会話をイメージしてみます。
全部に対処はできないですが、第一優先は目的の達成なので、それに必要なのであれば対処します。
そうでないものは後回しにます。
- 必要な情報が得られていない
- よりプラスになる意見があるので取り入れてもらいたい
こんな風になります。
すでに風通しのかなり悪い職場の場合、こんな風には簡単に進まないと思います。
しかし、このスタンスを通し続ければ必ず解決します。
こうする事で、必要な情報交換がしやすくなり、必要な意思疎通が行いやすくなります。
目的の達成に関係のない意見も出なくなるわけです。
こうなると、必要な風通しが良くなりますが、もうこの時には「風通し」なんて言葉すら出てこなくなるのではないでしょうか?
とにかく、目的のために行動していきましょう。
その目的を阻むものであれば、取り除くだけです。
目的達成を考える事で受け取れる、風通しのメリット
このように考えることで、次のメリットが得られます。
風通しのメリット
- 物事に多面的にアプローチ出来る
- 情報が頻繁に出入りするので、状況の変化にすぐに対応できる
- 閉塞感が消える
風通しを良くすることを目的にすると、デメリットばかりで、メリットはうまく受け取れません。
しかし、「目的を達成する事」を考えて行動すると、メリットをしっかり受け取ることが出来ます。
必要な事に対処するので、成果も上がるようになります。
このように、職場の風通しを考えるよりも何よりも、組織の目的を達成するために全力を尽くしましょう。
必要な事は行い、必要でない事は止めましょう。
そうする事で職場の風通しは勝手に改善されていきます。
最後になりますが「で、結局目的って何なの!?」と疑問を感じたならば、次の記事がおすすめです。
目的の考え方を詳しく書いております。興味のある方はぜひお読みください。
最後に
職場の風通しというあいまいな言葉に惑わされず、組織の目的を達成するために全力を尽くす事で、職場の風通しという言葉も自然と消えていきます。
組織の目的に集中しましょう!
「風通しを良くする」や「コミュニケーションをとる」に似た言葉で、世間一般で考え無しに良しとされている言葉には多くの疑問点があります。
「セクショナリズムを撤廃する」という言葉も同じですが、聞こえの良い言葉ほど注意が必要です。
こちらの記事では、強い組織という観点から、「セクショナリズム」についても触れていますので、興味がある方は一度読んで頂ければと思います。
それでは、今日も一日ご安全に!