こんなことしてたら仕事が進まない…。使いづらい…。
そもそも、PDCAってもう古いんじゃないの?
大切なのは本質だよ。PDCAの本質は超便利だよ!
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- PDCAを悪く言う人が致命的にダメな理由
- PDCAの本質
- PDCAでつまづいてしまうポイント
- PDCAの正しい使い方
上司にPDCAを回せと言われて困惑したことも、もちろんあります。誰もが通る道ですかね。
「PDCAを回せ」と言われた人のよくある悩みとして、「PDCAって使いにくいよね?」という点があると思います。
私は以前「PDCAを回せ」と言われて計画表を作ったけれど、計画に時間がかかりすぎて全く役に立たなかった過去があります。
「PDCA」って作る資料が増えるだけで全く役に立たないな…。と考えていました。
しかし、ある時仕事のやり方とPDCAの関係について考える時があり、PDCAの本質に気付きました。
そして、PDCAサイクルを回すことの本当の意味がわかり、どんどんPDCAを回すことが出来るようになりました。
ここに気が付くと、PDCAは超便利です。
そこで、私が気付いたPDCAの本質と、その回し方を解説しようと思います。
目次
PDCAとは?
まずは、PDCAの本質について考えていきましょう。
そうすると、古いとか批判している人がいかに滑稽な事を言っているかが分かります。
PDCAとは次のことを指します。
PDCAとは
PDCAとは仕事を行う上で、継続的に仕事を改善する為の手法の一つ。
PDCAサイクルとも言われる。
次の4つを繰り返し行う事で継続的改善を行う。
- P:PLAN(計画)
- D:DO(実行)
- C:CHECK(評価)
- A:ACTION(改善)
PDCAは「使えない」、「古い」などと言われることも多いですが、その本質はめちゃくちゃ使えるものです。
というか、仕事の本質そのモノとも言っていいと思います。
何かを計画して、実行して、評価して、修正する。
これを繰り返すのがPDCAですから、まさに仕事そのものです。
「PDCAサイクル」を使えないと言っている人が致命的にダメな理由
最近では、PDCAはすっかり使いにくいものとして定着した感があります。
確かに上っ面の部分だけを見るとPDCAというのは使いづらいかもしれません。
でもそれは、本当に上っ面だけの理解でPDCAを使った場合の話です。
また、ネットで「PDCA」と検索して見ても、古い、使えないといったことを書いている記事が多いです。
もう、本当にクソみたいな記事ばかりです。
使えないというのがダメな理由は大きく分けて次の3つです。
PDCAの否定がダメな理由
- 理由①:PDCAの本質を全く理解できていない
- 理由②:否定している理由がPDCAの否定になっていない
- 理由③:記事を書いている人が別の手法を勧めている
理由①:PDCAの本質を全く理解できていない
PDCAが古いとか、使えないと言っている記事を読んでみると、まあ、ものの見事にPDCAの本質が見えていません。
PDCAのサイクルを回すのに時間がかかるとか、このツール自体の限界だというようなことが書いてあります。
ひどいものだと、日本企業が没落したのはPDCAが原因だと言ってるようなものです。
要するに、「1度やってみて使えないからPDCAはダメだ。」と言ってるわけです。
PDCAの本質は継続的改善にあります。
つまり、PDCA自体の考え方は「1度やっただけでは完ぺきなんてあり得ない。継続して改善を進めていく」なわけです。
1回やったくらいでは完ぺきにはならない。
だから、修正して改善を繰り返して良くしていく。
仕事も一緒です。
PDCAを批判する人がやっているのは、
「使ってみて悪い部分があったからPDCAはダメだ。」
こんなレベルです。
継続的改善をしていくツールを利用するのに「継続的改善」の意志がなければ当然失敗するでしょう。
いや、もっと使い方とか改善してみろや、って話です。
理由②:否定している理由がPDCAの否定になっていない
次に多かったのが、PDCAを否定する理由として挙げているものが、PDCAの否定になっていない、というものです。
よく見かけたのが、計画を立てるのに時間がかかりすぎる、といったものです。
いやいや、PDCAは計画の立て方までは指定してないですよね?
計画の立て方はあなたのやり方ですよ。
それとも、計画を全く立てずに仕事するんですか?
といった具合です。
ちょっと無理があります。
理由③:記事を書いている人が別の手法を勧めている
最後は身も蓋もない話です。
PDCAを批判している記事は別の考えを推奨しています。
要するに、別の考えをオススメしたいがためにPDCAを批判しているわけです。
まあ、商売上の理由というやつです。
無理やり理由を作り上げて別の考え方を広めたいのです。
ちなみに私の記事も同様にお金が絡んでいると言えばそうなります。
しかし、内容は関係なく、この記事を見る人が増えると広告費が少しだけ入るというだけなので、PDCAをオススメする理由も特にありません。
ウン十円とかそんなレベルです。
だから、使ってみて便利で役に立ったというだけの理由でPDCAについて書いています。
まとめると、PDCAを批判しているのはこんな感じです。
- 継続的改善という仕事の本質を全く理解していない
- その批判自体がPDCAの批判になっていない
- そもそも別のものを進めたいからPDCAを無理やり批判している
こんな人の言うことを信じて良いのでしょうか?
そこは読んでいるあなたにお任せします。
PDCAの本質とは?
PDCAの何につまづくのか?
とはいえ、私自身もそうでしたが、PDCA自体にやりにくさは感じているわけです。
どこにやりにくさを感じているかというと、結論からいうと「資料作り」です。
私自身、上司から「PDCAサイクルを回してみな」と指示されたときは、資料作りを頼まれたのと同じことを意味していました。
計画の資料、実行の資料、評価の資料、改善の資料をそれぞれ作成している。
こんなことをしていたのでは面倒なうえに進みません。
使えないと思うのも当然です。
これはまさしくPDCAというツールを使うのではなく、PDCAに使われてしまっている状態です。
PDCA自体が悪いのではなく、使い方の問題です。
そして、それをPDCAのせいにして、「PDCAはもう古い!これからはOODAだ!」とか言うわけです。
でもおかしなことに、その発想自体がPDCAそのまんまなのです。
- P:PDCAを使ってみよう!
- D:使ってみる。
- C:使いにくいな。資料作りばかりだ。
- A:今度はOODAだ!
別にOODAがダメと言ってるわけではありません。PDCAもOODAも本質は同じなので、どちらでも良いと思います。
PDCAの本質は「継続的に改善すること」
PDCAを使うのは、あくまでも継続的に改善することが目的であり、PDCAを使うことが目的ではありません。
ここを勘違いすると、罠にはまります。
「紙を切る必要がないのにハサミがあるからハサミを使う」と同じで、「PDCAのツールがあるからPDCAの資料を作る」
これくらい意味のないことです。
基本的に人はPDCAというツールなんて使わなくても仕事は出来ます。
あなたも今までがまさにそうではないですか?
PDCAは何のために使うのか?
では、そもそも何のために使うのでしょうか?
使わなくても仕事が出来る。
それでもPDCAを使うのは「より良く仕事をするため。」これしかありません。
普段の仕事で、次の流れは当たり前に行っています。
- 何をやるか決める(P)
- それをやる(D)
- それがどうだったのかを見る(C)
- 対策が必要なら取る(A)
でもどこかが抜けてしまうこともあります。
それをチェックするためにPDCAを使うのです。
そしてこれを使うことで、仕事が明確になり、抜けも減ることで仕事がやりやすくなります。
そうすると、成果が上がりやすくなるのです。
PDCAを活用して仕事を進める5つの手順
では、実際にPDCAをどう活用すれば仕事がより良く出来るのかを解説します。
次の5つの手順で行います。
PDCAの活用の仕方
- 手順①:その仕事の目的を定める
- 手順②:大まかな流れを考える
- 手順③:その中の1つを実行して効果をみて改善する
- 手順④:大まかな流れが少し整理される
- 手順⑤:手順③、④を繰り返して全てを行う
解説します。
手順①:その仕事の目的を定める
PDCAのPの段階です。
まずはその仕事の目的をしっかりと定めます。
ここから先は大まかでも良いですが、目的の部分だけははっきりと決めておきましょう。
品質改善をするなら、「Aという製品の○○の部分の品質を改善する」などとします。
ここがブレるとその後のPDCAで、「やっても無意味なこと」をしてしまうことになりかねません。
手順②:大まかな流れを考える
目的が決まったら、続いては大まかな流れを考えます。この手順もまだPの段階です。
PDCAで失敗する人は多くがこの段階でつまづきます。ここをみっちりとやりすぎるのです。
実際に仕事を進めていくと、計画通りに進まないなんてのは当たり前です。
- 思ったより効果が出なかった。
- やってみて初めてわかった。
計画の段階で悩みすぎてもあまり意味がありません。
だから、ここはざっくりでかまいません。
とにかく進める為の最低限のことだけ済ませればOKです。
具体的には次のようになります。
- ①:設備のAの部分を変える、今月中
- ②:設備のBの部分を変える、来月中
- ③:生産条件を変える、3カ月以内
しっかり計画を立てる必要があるのか?
もちろん、Pが適当だとその後が不安…という考えもあるかと思います。
でも、PDCAはサイクルなので、後でまたPを改善すればいいのです。
今考えている計画よりも、一度でも実行すれば今よりももっと良く考えられるようになります。
そして、目的だけははっきりと定めているのでブレることもありません。
だから、気にせず実行するのです。
手順③:その中の1つを実行して効果をみて改善する
ここから、PDCAのD、C、Aの段階です。一気にやります。
目的を達成する為に必要な事の1つを実行して評価します。DとCです。
そして、改善が必要であれば対策を考えて実施します。Aです。
これを出来るだけ早く行います。
とにかく行動→行動→行動です。
手順④:大まかな流れが少し整理される
1回目のPDCAが完了すると、分かる事が少しだけ増えて全体の大まかな計画(P)が少しだけはっきりします。
そして、ざっくりした計画の部分から今回分かった事を反映して計画が少し改善されます。
先ほどの「①:設備Aの部分を変える」をさっさとやってしまったら、それが意味のないことだと分かったとします。
その場合は、計画を変更して、来月中予定のものを今月中に前倒しすることも出来るわけです。
そしてまた次のサイクルに入ります。
手順⑤:手順③、④を繰り返して全てを行う
あとは同様に手順③、④繰り返していくだけです。
行動→行動→行動です。
大まかな手順は以上のようになります。
PDCAサイクルを高速で回すポイント3つ
PDCAサイクルを高速で回すのには次の3つのポイントがあります。
PDCAを回す3つのポイント
- ポイント①:サイクル止めないこと
- ポイント②:毎回PDCAを意識する事
- ポイント③:とにかく行動する事
ポイント①:サイクルを止めないこと
どうしても、実行してうまく効果が出ないことなどがあります。対策も思いつきません。
しかし、ここでサイクルを止めてしまうと、仕事が止まってしまいます。
よくあるのが、問題があって「無理」だと考えてしまい、そこで思考が止まってしまうことです。
本当は考え抜いたら解決できるのに、無理だとあきらめているのです。
気持ちで負けているとも言えます。
だから、何が問題なのか?を細かく分析してその問題を解決するためにどうすべきかを必死で考えます。
そうすれば、必ず答えは見つかります。あきらめずにサイクルを回し続けるのです。
ポイント②:毎回PDCAを意識する事
PDCAをチェック機能として使用します。
何かを実行した時に、
- ちゃんと評価はできたか?
- 改善策は実行できたか?
- 次はどうする?
などをしっかりと確認します。
PDCAサイクルを意識していれば自然に出来ます。
「D(実行)をやったから、次はちゃんと評価しないとな。」
このようにすることで、「抜け」による失敗を避けられます。
ポイント③:とにかく行動すること
これが最も大事かもしれません。
行動しなければ何も変わりません。
考えているだけでは何も変わりません。
行動することでわからない部分が見えてくるので、より深く考えられます。
PDCAは勝手に仕事をしてくれるツールではなく、あくまでもより良く仕事を行う為のツールです。
問題に立ち向かう事から逃げてはいけません。
結局、最後は行動するかしないです。
とにかく行動しましょう!
最後に
PDCAは本質を理解すればとても使いやすいツールであることは理解して頂けたのではないでしょうか?
私自身、このツールのおかげで現在進行形で仕事を効率的に進めることが出来ています。
難しくないので、ぜひ一度使ってみてください!
うまく使えるようになるともう手放せませんよ!
仕事のやり方という意味で、こちらも役に立ちますので是非読んでみてください。
それでは、今日も一日ご安全に!