こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 慕われる上司になるのに最も重要な考え方
- 慕われる上司と慕われない上司の違い
- 部下を慕った上で持つべき3つの行動基準
部下からの人望がないと考えている人のよくある悩みとして、「どうすれば部下から慕われるのだろうか?」という点があると思います。
私の周りには、明らかに周囲に慕われている人と、そうでない人がいました。
何年もの間見ていると、一見慕われているように見えるけれども、実は全然慕われてない人もいました。
こういった人たちの良い点、悪い点を見て、自分も出来れば慕われたいなと思っていました。
このように人を観察していると、明らかに慕われなくなる行為というのがあります。
この記事では、そういった一つ一つの行為を解説するだけでなく、その根本となる考え方について解説していきます。
根本の考え方さえ知れば、行動は自然と変わります。
逆に上っ面の行動だけ直そうとしてもそれでは無理な話です。
目次
部下に慕われる上司になるうえで、最も大切なこと
いきなり結論から行きます。
慕われる上司に最も大切なこと
部下に慕われる上司は、部下に興味を持ち、部下を慕っている。
結論はこの一言に尽きます。
部下に興味がなかったら、部下に慕われることはありません。
逆の立場で考えたら一発でわかります。
「自分に興味がない人を慕いますか?」
部下と一人の人間として興味を持って付き合っているなら、次のようなことがわかると思います。
- 部下の顔色がいつもと違ったら気付く
- 部下が喜ぶものを知っている
- 部下の社内の人間関係をある程度把握している
- 部下の好き嫌い(食べ物でも、性格でもなんでも)をある程度把握している
- 部下が困っていたら助けてあげたいと思う
いくつ当てはまるでしょうか?
もちろん、これは興味があったらわかるよね?という質問なので、一つ一つの質問に答えられるかどうかではありません。
部下を詮索しなさいという意味でもありません。
部下と一人の人間としてしっかりと興味を持って付き合っていたらこれくらいは知っているよね?という意味です。
いかがでしょうか?
部下を一人の人間として見ているでしょうか?
じっくり考えてみましょう。
慕われる上司は「自分の都合」を押し付けない
もう一つ考えたいのが、「そもそも、なぜ慕われたいのか?」です。
なぜでしょうか?
- 「慕われる上司」になる事で自尊心を満たしたい?
- 「慕われる上司」の方が周囲からよく見られるから?
- 嫌われるのが怖い?
- 仕事がしやすくなるから?(ズレた考え方ですが…。)
こんなところでしょうか?
もちろん、そう思うのは別に問題ないと思います。
誰だってメリットがあるからそうなりたいと思うのです。
でも、部下にとってはあなたを慕うことでどんなメリットがあるのでしょうか?
それを直接的ではなくとも部下に伝わっていますか?
「私を慕いなさい。そうすればあなたにもこんなメリットがありますよ。」
- 出世させる?
- 評価を上げる?
色々思いつくかもしれませんが、こんなこと言われたら私だったらその上司を心底気持ち悪いと思います。
実際、部下にこんなこと言えませんよね。
しかも、これがまずいのは、「まず自分が慕われたい」が先に来ています。
「慕ってほしいから、評価を上げてやる」
「評価を上げたいから、慕ってくれ」ではないのです。
つまり「自分の都合」なんですね。
相手の都合じゃなく、自分の都合が先に来ています。
当然、そういう人は慕われません。
このように、「慕われたい」と思うこと自体が「慕われない人」になる理由となるのです。
結局、慕うかどうかなんてのは、部下の問題であなたがどうこうできることではありません。
客側が「お客様は神様だろ!」というようなものです。
もちろん、「俺の都合に合わせろ!」タイプの人で、不思議と慕われる人もいます。
でもそれは、そういう才能がある人です。
そういう人はそもそも悩んでいないので、このページを見に来ないでしょう。
(もちろん、私にもそういった才能はありません。だからこの記事を書いてます。)
私たち凡人は「どれだけ相手に興味を持って接するかどうか」が重要なのです。
とはいっても、本音では慕われたいと思うのが人間ですよね?
そこで、慕われる行動基準について解説していきます。
慕われる上司がしない行動
慕われる上司は「自分の都合を押し付けない」と言いました。
慕われる上司がしない行動の具体例を解説します。
慕われる上司は次のような行動をしません。
慕われる上司がしない行動
- 部下の話を聞かない
- 事なかれ主義
- 保身と出世のことばかり
- 部下に裁量を与えない
- 部下を頼らない
- 自分の非を認めない
これらの行動すべてに共通するのが、「自分の都合」です。
これらは全て、自分の都合で行われており、部下を一人の人間として見ていたら行わない行動です。
もしこういった行動をとっているのなら、今すぐ自分の部下を一人の人間として向き合えていないことを自覚しましょう。
今のままでは、まず間違いなく部下に慕われる上司にはなれません。
部下に慕われる上司の3つの行動基準
次は、部下に慕われる上司になる為の行動基準について解説します。
いきなりですが結論です。
慕われる上司になる行動基準
- 基準①:仕事とは成果をあげることであり、そこに焦点を合わせる
- 基準②:相手の実力を認める
- 基準③:行動の基準を「嫌われない」に委ねない
もちろん、「部下を一人の人間として興味を持って接する」という大前提があっての話です。
順に解説します。
部下に慕われる上司の行動基準①:仕事とは成果をあげることであり、そこに焦点を合わせる
まず第一にやるべきことに焦点を合わせます。
つまり、「仕事で何をすべきかをまず考えましょう」ということです。
仕事よりもどうすれば慕われるか?なんて考えている上司は嫌ですよね?
私たちが職場にいるのは何の為か?
もちろん、仕事をする為です。
友達付き合いをする為ではありません。
成果をあげることを最優先に考えましょう。
「成果」についてはこちらの記事で解説しています。
基準②:部下を認める
部下も一人の人間です。
あなたが慕われたいのと同様に部下も認めてもらいたいのです。
だから、しっかりと部下一人一人を認めましょう。
「部下の実力がないからそれは無理。」という人がいるかもしれません。
それは、あなたが部下を信頼していないからです。
慕われる上司は、部下を信頼し、仮に実力がまだなくても「でも、あれなら出来る。」と考えます。
そういった考えに至らない時点で相手を認めていないのです。
相手を認められないなら慕われることはありません。
基準③:行動の基準を「嫌われない」に委ねない
嫌われたくない人が一番嫌われるのという、アレです。
相手の顔色を気にして言うこと・やることがブレたり、気分で言うことが変わっていると、周囲から見て基準が分かりません。
分かりにくいので、不信感を持たれてしまいます。
何を言ったら怒るのかわからない人と接するのは嫌ですよね?
わかりにくい人間は嫌われやすいのです。
誰が見ても「この人はこうするだろうな」と思われるくらい基準がはっきりしている人の方がわかりやすくて好かれます。
以上の3つの基準を満たしていくと、部下に慕われやすくなります。
くどいですが、部下を一人の人間として興味を持ったうえでの話です。
もちろん、これらをやれば確実に慕われる、というものでもありません。
単純に合う合わないもあります。
ですが、これらを満たしていないと慕われなくなる確率が非常に高くなります。
また、よく「部下の話を聞く力が大事」なんてことを聞いたりもします。
もちろん、これは大事なことですが、相手の存在を認め、一人の人間として見た上で初めて効果のあるものです。
いくら話を聞いていても「部下の話は聞くけれど、部下に興味はないよ」では、慕われるわけがありません。
このように、テクニックに頼るのではなく、根本的な考え方を変えていかないとダメなのです。
だから、この記事では、そういったテクニックについてはあまり触れていません。
相手を信頼して興味を持てばテクニックなんて必要なく、勝手に行動が変わるからです。
最後に
仕事だ何だと言っても部下だって一人の人間です。
気分のいい時もあればそうでない時もあります。
好きな人もいれば嫌いな人もいます。
簡単に割り切れない事も当然あります。
仕事を行う機械ではないのです。
お互いが「人間」なのです。
「部下を大切に思い、その思いに部下が応えてくれる。」
こういった職場を目指していきましょう!
上司として、管理職としての能力についてはこちらの記事が参考になります。
それでは、今日も一日ご安全に!