こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 何を考えるかを考えないと、成果は上がらない
- 間違った問いに対する正しい答えは役に立たない
- 「何を考えるべきか?」を考える為のヒント
様々な問題に取り組む中で、「そもそも何でこれをやっているの?」と思う事にもたくさん出会ってきました。
今取り組んでいる仕事自体が何かがおかしい…と感じる人には「そもそもなんでこれをやるんだろう?」という違和感があります。
私も同じように違和感を感じる仕事を行った事があります。
やるのはいいんだけど、何でこれをやるのか?もっとやるべき事があるんじゃないか?と感じる仕事です。
こういった仕事に何度も出会っていくと、色々な結末を見る事が出来ました。
そして、それらは2つのパターンに分かれます。
1つはその違和感を無くす為に、もう一度初めから考え直した場合、大体成功しています。
その違和感を無視して、「いいからやれ!」となった場合は、大体失敗しています。
このような「何を考えるかを考える」について解説します。
何を考えるかを考えないと、成果は出ない
ポイント
何を考えるかを考えないと、成果は出ない
仕事をしていると、どうしても目先の事や問題の解決方法にばかり目が行ってしまいがちです。
問題が与えられたらすぐに解決方法を見つけ出せる人でも、そもそもその問題自体が正しいか?を考えていない場合が非常に多いです。
ちょっと抽象的で分かりにくいので、例を挙げます。
例えば、魚を釣る為に、釣りをすることを考えます。
間違った問題とは「水辺はどこか?」です。
間違った問題の場合、「水辺はどこか?」と聞かれて、「あそこにプールがあります。」と答えます。
当然プールに魚はいませんので、プールサイドでどんなに頑張っても魚を釣るという成果は上がりません。
「間違った問題」に対する「正しい答え」というのは、役に立たないのです。
では、正しい問題は「魚が釣れる場所はどこか?」です。
この問いに答えられれば、魚の居る場所で釣りが出来ます。
これでもまだ魚が釣れることが約束されたわけではありませんが、「エサは何を付けるべきか?」などの他の同様な問題に答えていけば魚は釣れるでしょう。
これと同じような事が会社でもたくさん起こっています。
私が遭遇した中で出会った大きな間違った問題としては、「組織の体制をどうするか?」です。
組織の体制をどうするか?を検討していました。
この時の問題の原因は組織の体制ではなく、「問題のある社員の行動によって、組織が機能しなくなっている事」でした。
にもかかわらず、体制を変えることばかりに気を取られ、問題のある社員への対応は全く手を付けませんでした。
結果、何も問題は解決せず、むしろ悪化するばかりでした。
このように、「正しい問題が何か?」を考えられていない人が多いです。
これは普段とても頭が良いなと思う後輩や先輩でも同様です。
体感的には、大体8~9割の人が考えられていません。
こういう人たちは、問題が起こるたびに右往左往して解決しようとします。
そもそも問題が起こるのはなぜなのか?を考えていないので、問題が日々発生するのです。
もちろん、先ほどの釣りの問題で、「水辺はどこか?」の問いにたまたま魚の居る正しい問題の答えと同じ答えが出る事はあり得ます。
しかし、現実それで問題なかったとしても、いずれ確実に問題はおこりますので、「正しい問題は何か?」を考える事が重要です。
実はこれ、マネジメントの父ピーター・ドラッカー先生もその著書、「現代の経営」の中で言っています。
重要な事は正しい答えを見つけることではない。
正しい問いを探すことである。
ドラッカー先生は本当に良い事を書いているので、興味のある方は是非読んでみるのをオススメします。
ドラッカー先生は言っていることが机上の空論ではなく、極めて現実的です。
私も読むまでは何も知らずにうさん臭いと思っていましたが、今では猛省しています。
人生で最も勉強になったのがドラッカー先生の本です。
何を考えるのかを考える為のヒント
正しい問題を考えることについて理解すると、「では、何を考えれば良いのか?」という疑問が湧いてくると思います。
それに対する答えは、「自分で考えてください。」としか言えません。
それを考えるのが、今やるべき事なのです。
とは言っても、いきなり自分で考えるのも難しいと思います。
そこで、ヒントを出したいと思います。
ヒントとか偉そうに言ってますが、以前私が考える際に実際にヒントになったものです。
「どんな未来にしたいのか?」を次のような項目で考えてみます。
考える項目の例
- 安全
- 技術力
- 改善する力
- 現場力
- 教育方法
- 生産性
- 生産設備
これらの項目それぞれに対して、次の事を徹底的に考えていきます。
- 具体的にどうしたいのか?
- そのために何をすればいいのか?
そうすると、今本当にやるべき事がだんだん見えてくるようになります。
これを行う事で、正しい問題が何か?を考える癖がつくようになり、正しい問題に対する正しい答えを探し出せます。
この時、注意しなくてはならないのが次です。
- 正しい答えを見つける事よりも、より重要なのはそれを実現させること
正しい問題について考える事が出来るようになると、周囲の人に対して、「一体何をやってるんだ…。」と思う事が出て来ます。
人間、どうしても他の人が出来ていない事を出来るようになると、天狗になります。
そして、最悪なのは組織論をしたり顔で語るようになることです。
大切なのは、語る事ではなく、行動して実現させることです。
行動せずにしたり顔で理想論を語っている人ほど使えない人はいませんし、これほど迷惑なものもありません。
これは後々の自分にとって非常に重要な問題になってきますので、しっかりと認識しておいてください。
放っておくと、必ず後でしっぺ返しが来ます。
以上が「何を考えるかを考える」が重要で、それを行う為の方法です。
私たちが組織に属しているのはどこまで行っても「成果をあげる」為です。
そこをはき違えず、しっかりと成果をあげていきましょう!
今回の記事はマネジメントにも直結する内容です。
マネジメントについては、こちらの記事で解説しています。
それでは、今日も一日ご安全に!